嘔吐と下痢
【感染予防のポイント】
嘔吐と下痢 に対するポイントをご説明します。ノロウイルス、ロタウイルスはごく微量の吐物や便からも感染するため、最も有効な感染予防策は手指消毒剤による手指衛生、または流水と石けんによる手洗いです。ノロウイルスではアルコール製剤による手指衛生は効果がなく、石けんで30秒以上かけてこすり洗いをした後に流水でしっかりと手を洗い流さなければなりません。帰宅時・調理前・食事前・トイレの後には手を良く洗いましょう。
サラダなど加熱調理しないで食する食材に注意して下さい。ウイルスの感染力は85℃、1分間の加熱で失われますので、加熱が可能な食品は中心温度85℃〜90℃で90秒間以上加熱しましょう。
【消毒のポイント】
嘔吐物・便の消毒には、塩素系漂白剤(成分:次亜塩素産ナトリウム)を使用しましょう。ノロウイルスの場合、アルコールや逆性石けんでは効果がありません。希釈した消毒液は時間とともに消毒効果が無くなるので、作り置きはせず、消毒時にそのつど作って下さい。
【家庭用漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム 6%)を用いた消毒薬の作り方】
濃度0.1%(1000ppm) 水1Lにハイター20mL(50倍希釈)
嘔吐物などで汚れた床などの消毒は、高濃度0.1%の消毒液を用いて浸すように拭き取りします。
濃度0.02%(200ppm) 水1Lにハイター5mL(200倍希釈)
ドアノブ、イス・テーブルなど手に触れるものは、濃度0.02%程度に薄めた消毒液で浸すように拭き取りします。哺乳瓶や食器など口に入るものは、同様の消毒液に5分間付けた後、水ですすいで乾燥させます。
嘔吐と下痢
【処理法】
まず、処理に当たる人以外の方を遠ざけて下さい。汚染された飛沫や粉塵を吸い込むことを避けるため、少なくとも3mは離れる必要があります。マスクと手袋、メガネまたはゴーグルを着用し、雑巾などで吐物や下痢便をしっかりとふき取ってください。ふき取った雑巾はビニール袋に入れて密封し、捨てることをお勧めします。その後、濃度0.1%(50倍希釈)の塩素系消毒剤で吐物や下痢便のあった場所を中心に広めに消毒してください。
以下のYoutube動画が大変参考になります!「実践で学ぶ嘔吐物処理」by 横浜市保土ヶ谷区
汚染された衣類をいきなり洗濯機で洗うと、洗濯槽内および他の衣類にもウイルスが付着してしまいます。マスクと手袋をしてバケツなどで水洗いし、上記の200倍希釈消毒液で5分間、50倍消毒液なら1分間、浸け置き消毒してから洗濯して下さい。
この記事へのコメントはありません。