<M-BFクリーム>
水いぼの治療に「M-BFクリーム」のご案内を開始します。
強い抗ウイルス作用を有する銀イオンを主成分とし、水いぼの原因となるウイルスの増殖を抑えて治癒を目指します。
使い方は簡単で、M-BFクリームを1日2回、水いぼとその周辺に塗布してください。
塗布後に絆創膏などで覆う必要はありません。
副反応として1%未満で軽いかぶれを起こすことがありますが、ほとんどの場合で安全に使用できます。
水いぼが完全に治るまでには約3〜6ヶ月かかります。
塗布開始から1〜2ヶ月で水いぼの部分が赤くなり、さらに1〜2ヶ月ぐらいすると徐々に縮小・消退していきます。
新しい水いぼができることもありますが、消えるスピードの方が速いので、全体的に見れば改善していくのが分かります。
<水いぼとは>
水いぼは俗称で、正式には「伝染性軟属腫」でんせんせいなんぞくしゅ、と言います。
ウイルスによる感染症で、小児の約5〜10%が感染するありふれた病気です。
見た目は肌色〜白色の小さなブツブツで、中央に凹みがあり、小さなイボのように見えるのが特徴です。
それ自体に痛みはないものの、潰れたり引っ掻いたりすると個数が増えたり範囲が拡大するので厄介です。
基本的には時間と共に自然に治りますが、長いと1年以上かかることもありますので、その間、美容・衛生的な問題や、幼保育園でプール活動を制限されることがあります。
また、地肌に湿疹やアトピー性皮膚炎がある方は水いぼが酷くなりやすい傾向があります。
<これまで>
水いぼの治療は①自然に治るのを待つ②ピンセットで摘除する、の2つが主流でした。
漢方薬を処方する医院もありますが目立った効果が得られないのが実情です。
ピンセットでつまみ取るのは即効性があり有効ですが、痛みを伴うため水いぼの個数が多い場合には困難でした。
結果的に「とにかく待てば治るから」ということで、1年程度かかるのを覚悟して自然治癒を待っていただいていました。
古い臨床研究ですが「硝酸銀」と小麦を混ぜたペーストを患部に塗布すると有効であることを示した論文はあり、当院でも実施を検討したことがありました。
しかし、院内で調合する必要があることや自宅での保管や使用法の指導、小麦アレルギーの懸念など課題があるため実現できずにいました。
今回、銀イオンを含むM-BFクリームが発売されたため、自家製で軟膏を調合する必要がなくなり、水いぼ治療を衛生的に安全に行うことができるようになりました。
銀イオンは古くから傷の消毒などに用いられてきた成分で、低濃度でも細菌・真菌・ウイルスを抑制できることが報告されています。
痛みなく塗るだけで水いぼが治療できるのは、お子さんにとって朗報です。
<M-BFクリームは自費です>
M-BFクリームは保険適用外(自費)です。
当院では1本2,500円(税込)で発売しています。
必要な本数は水いぼの範囲によって変わりますが、手のひら1枚分の範囲であれば1本で3〜4週間もちます。
市販はされておらず医療機関でのみ取り扱いとなりますので、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。