【NEW】百日咳を予防しましょう!

百日咳の予防に三種混合ワクチンが有効です

全国的に百日咳が流行しています。神奈川県での発生は以下の通りです。
2022年 48件
2023年 48件
2024年 264例
2025年4月まで 223例
今年は強い勢いで百日咳が流行していることが分かります。外来でも「百日咳ではないですか?」とのご質問をよく受けます。
乳児では命に関わることもある百日咳ですが、生後2ヶ月・3ヶ月・4ヶ月・1歳で合計4回接種した「五種混合ワクチン」または「四種混合ワクチン」には百日咳の免疫が入っています。
これらのワクチンをきちんと接種している方は百日咳の感染を防げる、あるいは感染しても重症化を防ぐことができます!

ですが!

5歳を過ぎる頃にはワクチンで身につけた免疫力が減衰してしまうため、5歳以上のお子さん〜成人に至るまで、百日咳にかかる・ひどくなる可能性があります。
その場合、「三種混合ワクチン」を接種することで百日咳の免疫をつけることができますので、どうぞ積極的に接種をご検討ください!

【三種混合ワクチンを推奨する方】
①最優先: 妊婦
②ほぼ義務: 家に赤ちゃんがいる家族全員
③できれば: 5歳以降の幼児・小学生〜大人

①最優先: 妊婦さんがワクチンを接種して免疫をつけることで、これから生まれてくる赤ちゃんにも百日咳の免疫をつけてあげることができます。
②ほぼ義務: 赤ちゃんはワクチン接種途中で、まだ百日咳への免疫が十分に完成していない可能性があります。そのため、家族全員がワクチンを接種して百日咳にかからない、うつさないようにすることが大切です。
③できれば: 身近に赤ちゃんがいない方は、大至急とは言いませんが、ひどい長引く咳にならないためにワクチンを接種した方が良いです。

最後となりますが、百日咳は「大人の病気」です。誤った報道のされ方が見られますが、
大人の長引く咳の中にはかなりの割合で百日咳の方がいます。その大人が、周囲の子どもたちに百日咳を感染させ、特に乳幼児が重症化して死亡する・脳症が起きる、そういう病気です。強い表現になりますが、百日咳で苦しむ赤ちゃんが生じるのは、周囲の大人の責任です。
子どもの感染を防ぐためには、大人がかからないことが大切なのです。
これを機に、小さなお子さんがいるご家庭では皆さんが百日咳のワクチン(三種混合ワクチン)を接種することを強くお勧めします。