喘息の新しい診断「NIOX-VERO」を導入しました

気管支喘息では気管支に慢性的な炎症が起きているため、吐く息に含まれる一酸化窒素(呼気NO)の濃度が上昇する事があります。この事を利用し、呼気NOを測定して気管支喘息の診断や喘息の程度を評価する事ができます。当院では専門医として喘息の診断性をさらに高めるため、呼気NO濃度を測る機械「NIOX-VERO」(ナイオックス ベロ)を導入しました。

 NIOX-VEROは上の写真のような機械です。中央に画面があり、風船ゲームをプレイする感覚で検査ができます。マウスピースをくわえて大きく息を吸い、一定の強さで息を吐くだけです。上手に息を吹ければ、5〜6歳から大人まで検査ができます。年齢や性別による差がありますが、呼気NO濃度が20ppb以上なら気管支喘息の可能性、30ppb以上なら気管支喘息が強く疑われます。気管支喘息の診療には丁寧な問診や聴診器による聴診所見が最も重要なことに変わりはありませんが、NIOX VEROを使用すると、数値で信頼性の高い診断が可能です。

長引く咳について気管支喘息ではないか心配をされている方、現在治療中の喘息について相談されたい方は、NIOX VEROで呼気NO濃度を測定して、喘息の正しい治療につなげて下さい。