インフルエンザによる異常行動

インフルエンザによる異常行動 :インフルエンザにかかったお子さんが、「窓から飛び降りる」「急に走り出す」などの異常な行動を起こし、大怪我をされたニュースをお聞きになったことがあるかもしれません。インフルエンザの治療薬「タミフル」が原因ではないかと疑われた時期がありましたが、調査の結果、治療薬との因果関係は証明されませんでした。最近ではインフルエンザという病気そのものが異常行動を起こしやすいため、と考えられています。

【インフルエンザによる異常行動】
  • 突然起き上がって部屋から出ようとする
  • 興奮状態になって部屋の中を走り回る
  • 意味の分からないことを言う
  • 突然泣き出す、笑い出す      などの行動がみられることがあります。
【異常行動が起こりやすい人、状況】
  1. 「10歳前後の小児」 (平均9.4歳)
  2. 「男児」の割合が多い (男児68%、女児32%)
  3. 「眠りから覚めてすぐ」が起こりやすい (目覚めた後すぐ 73%)
  4. 「発熱後1日以内と2日目」に起こりやすい (1日以内32%、2日目49%)
【対処】

 異常行動はインフルエンザにかかった時点で、服用する薬の種類や有無に関係なく発生する可能性があります。以下の点に気を付けて様子を見てください。

  • 最低2日はこどもが一人にならないようにすること
  • 寝室が2階以上の場合、ベランダなどへ簡単に出られないように戸締りに注意する。
  • 走り回った際に怪我や火傷をする可能性のあるものを近くに置かない
  • 一人で家の外に出ないように注意する
  • 家の中に階段がある場合、登らない・落ちないように措置をする
【治療】

 異常行動がみられた後、速やかに意識が回復し、いつも通りの様子に戻るようなら病院を受診しなくても問題ありません。意識の回復が遅い場合や、何度も異常行動を繰り返すときは必ず医療機関を受診してください。

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